ファンタジーウォータクティクス【ファンタク】：3枚目キャラが世界征服するシミュレーションRPG
ファンタジーウォータクティクス【ファンタク】 （Fantasy War Tactics）
ファンタジーウォータクティクスは、確か2015年6月あたりにスーパーファンタジーウォーの名称でベータテストを開いていたゲーム。ベータ終了後にクオリティアップのため延期となり1年を超して満を期して2016年7月にリリースされた。私はベータの頃からとても楽しみにしていたゲームだ。
現在、人気のあるシミュレーションRPG風のソシャゲはFuji & Gumiの「誰ガ為のアルケミス」と前作の「ファントムオブキル」ぐらいだが(実は優秀なのがあと1つあるが)、その2作にひけを取らないぐらい名作のポテンシャルを秘めたゲームだ。
物語はライトなファンタジー物だ。主人公はちょっと3枚目の世界征服を目指す魔法使い。ルルーシュ(コードギアス)が3枚目だったらこんなキャラだろうなと感じるキャラ。古代人を現代に甦らせるオリジナルの魔法を生み出し古代人を召喚して戦う。3枚目らしく師匠の魔法使いや記憶喪失の猫、はては召喚した少女剣士にまでイジられる。キャラは全員個性的でシナリオはコミカル。ただ世界を征服しようとする別勢力がおり、打倒を目指すシナリオは王道の勇者ものにだんだん近づきそう。いや、主人公は世界征服が目的だけどね。
韓国のネクソン運営だが、日本語は完璧と言ってよいほど良好。そしてファンタジーウォータクティクスは、シナリオも本気で、下手なソシャゲよりよっぽど面白い。韓国系ソシャゲで日本語が良好で且つシナリオが面白いゲームはクルセイダークエスト以来だと思う。
物語はクエストの前後に発生するメインストーリー以外に、メインストーリーの進行度と現在所持している仲間に合わせて解放されるキャラストーリーがある。キャラストーリーは何度も閲覧可能だ。
何より、仲間がストーリー進行と共に増えていくのが嬉しい。まぁ、強化は別で苦労しそうだが。
そして注目すべきは楽曲の質だと思う。韓国系のソシャゲはどちらかと言えばリアル志向のオケ音楽が多く、ゲームの曲という感じがあまりしないゲームが多い。でもファンタジーウォータクティクスは別で、ワクワクするラウンジ曲やノリの良い曲など、楽曲の質がかなりと言ってよいほど高い。ピコピコな音で(8bitとかではなくダンスフロアで鳴るようなシンセ系の音)ゲームともマッチしている。個人的に最近のスマホゲームの中ではピカ一だ。
よくあるガチャ主体系ではなく中韓でよく見かけるヒーローチャージ系の成長システムのようだ。小片を貯めてレア度を上げ、最終的に全員が星5まで育つ系統の。星1からじわじわと星5まで育てあげるハクスラの楽しみも期待できる。ただ、長期戦の覚悟は必要だが。手っ取り早くパックを購入して早く進める手法もあるが。レベル上げに合成などの基本機能は存在する。
ガチャは装備を輩出するようだ。装備は各キャラ武器・防具・アクセサリを装備できる。各武具はコインを払う事で強化ができる。通常装備は問題ないが特定の強力装備は着脱に課金通貨がいる。毎日の業績(ミッション)やダンジョン・戦闘・ヒーローなど固有の業績、スタミナやゴールド、マナストーン、小片などを時間で集める研究所などやり込み要素も揃っている。一応他ユーザーのパーティーを使ったCPUだがPvPもある。
ファンタジーウォータクティクスはガチャ方式ではなく、物語で仲間を集め、ひたすらクエストでレベルを上げていくオーソドックスな形式のハクスラ。ガチャ産装備もあるが、対人戦を意識しなければそこまで必須ではない。ガチャにゲームバランスを破壊されないため、非常に良いバランスで楽しめる。(まあ後半になると時間がかかるところが基本無料ゲーの性だが)むしろスタミナ回復や遠征(しばらくしたらレベルがあがり、さらにアイテムを持ってきてくれる)など成長要素のパワーアップに課金通貨を使いそうだ。私は久々にこういう純粋なハクスラに出会えたのでハマっている。
ただ、ストーリーを楽しむ観点から言えば成長に時間がかかり、課金でどうにかなる問題でもないので逆に辛いかも。
シミュレーションRPGな攻略が堪能できるファンタジーウォータクティクスの戦闘パート
ファンタジーウォータクティクスは名前の通りタクティクス系のシミュレーションRPGになる。ファイヤーエンブレムを想像しておけば問題ない。味方が全員行動したら敵が行動する完全ターン制で味方の行動順も決まっている。そして操作は味方が移動する場所を指定し、スキルを選択するだけで敵に攻撃するので煩わしさがない。クエストマップもソシャゲ特融の短さがなく、普通のシミュレーションRPGよりは小規模なものの十分に戦略を楽しめる範囲だ。
特徴的なのは連携だろう。攻撃した時にその敵が味方の攻撃範囲にいる場合、追撃してくれる。追撃人数が多いほどダメージが大きくなりクリア後の評価もあがる。また、主人公はこの連撃など「良い評価」の行動を行うとたまるゲージを利用して画面全体に超強力な大魔法を使う事ができる。連撃ができそうな位置に味方を置く、ゲージをためる意識をするなど既存のシミュレーションRPGより攻略方法は多彩だ。(ちょっとテラバトルに似てるかな……とも思ったが)
ちなみに中韓ソシャゲなら恒例だが、キャラが自動で攻撃してくれるオートモードもある。曜日ダンジョンもサクサクだね。正直ストーリー・戦闘パート・システム・音楽共に高水準のレベルを誇っているので、ゲームシステム的な欠点が少ない。ただ、ネクソンなので廃課金ユーザーご用達。
