あっきのじかん：腹黒魔族王女のコミカルな貧乏脱出冒険譚
あっきのじかん
あっきのじかんはアンビジョンが運営するソシャゲRPGだ。システムの出来は予算を豊富につぎ込んだ大企業ソシャゲと比べて一歩劣るものの、コミカルなテイストのストーリーが魅力的なゲームだ。
開発はプリンセスラッシュやトイフリックを運営していたアンビションだ。どちらも運営終了したが、ゆる～いライトな展開とコミカルなストーリーが魅力的だった。あっきのじかんのシナリオライターはおそらくプリンセスラッシュと同じ方だと思う。アンビションはストーリーが面白い独特な世界を持った良作を多数出しているが、商売下手なのか運が悪いのか売り上げが芳しくなさそうな印象を持っている。つまり良作を出す割にあまり注目されない企業だ。
そんなアンビションが運営する本作は、魔族の王女様が主人公。王女様が盗賊退治の副次として魔力が暴走して破壊した街・山、これらの賠償金のおかげで国家予算は大ピンチ。資金を稼ぐために王女様は旅に出る……と言うストーリー。過去に大戦があり、その後平和を模索していく中で魔族と人族が共同で暮らすようになった世界観。基本的に我儘な面と王女としての義務を全うする2面性を持つ少女で何気に頭が良い。そんな王女に従う従者達。本作の物語の特徴は王女を中心としながらも多くの仲間と会話を交わす事にある。そして妖怪・サキュバス・人間・エルフなど様々な種族が会話する。エロい事ばかり考える馬、クールで冷たい目線が得意なメイド、王女に殴られてばかりの執事など本当に個性豊か。ゲスい邪道系主人公なので、策略や破壊は当たり前だけど愛嬌があって憎めないよいキャラ達ばかり。
アンビションのユルさはゆるドラシルのクローバーラボのゆるさと似た部分があるため、そちらが好きならあっきのじかんも問題無く話にのめり込めると思う。
UR至上主義を廃したコスト管理とサクサク戦闘
戦闘は5人パーティー+姫様。敵を攻撃するとパーティー全体共同のスキルゲージがたまり、任意にスキルを放つ事ができる。3wave6ターンクリアでSランクとなる。また、戦闘で奥義ゲージがたまると姫様(主人公)が奥義をぶっ放す事ができる。また、味方キャラは死亡しても2ターン後にタップで復活できる。ただ、ちょっともっさりしてし、見応え的にも最近のソシャゲの派手さは無し。ただ、スピーディーな戦闘なので、物語を見る上であまりストレスは溜まらないかな。(私にはこれが一番重要)
最近珍しくなってきた戦闘で経験値が溜まらないタイプ。曜日ダンジョンでレベルアップなのでサクサクレベルが上がる。
こっそり面白いと感じたのはコストの概念だ。あっきのじかんのコストは100固定、レベルが上がっても変化がない。つまり最高レアURの5人パーティーは不可能なのだ。N,R,SR,SSRの4段階だが、R5体でも選択によってはコストオーバーになる。これを上手に組み合わせてパーティーを作らなければならない。また、最高レアURは10連を3回行うと必ず1体入手できるようだ。よって無課金でもUR1体はいつか入手可能。UR2体パーティーは実質コストが足りず不可能。……と言う事で課金者にはあまり恩恵がないシステムとも言える。進化してもはコスト変更がないので、積極的な進化も必要。
まあ独自要素はこのコスト概念ぐらいだが(それでも新鮮だった)、素材を利用しての武器生成やお姫様の着替えやパワーアップなどの要素もある。要点はまとまっていて、何よりもシステムインターフェイスが軽くて使いやすい。本格的にプレイするゲームではないが、あっきのじかんはサブで遊ぶにはもってこいのゲームだと思う。
